学生が主体となって活動するボランティアサークルは、例年病院・施設の行事手伝いが主活動です。令和3年3月末、ボランティアサークル山本キャプテンは令和3年度事業計画として「三成幼児園の園庭へ草取りに出かけたい!」と提案しました。しかし、コロナ過でもあり活動が制限されることや、真夏の炎天下、学生にとっての試験期間が重なり、計画はなかなか進みませんでした。
三成幼児園の石田園長先生へ相談したところ、子どもが食事の時に使う椅子の修理をご提案頂きました。山本キャプテンは「やります!是非、やりたいです‼」と即答しました。
部品の調達や折りたたみができる機能性を発揮できる工夫、子どもたちがケガをしない配慮、様々な要因を検討しながら修理は思うように進まず、難航しました。しかし、ようやく完成させることができ、子どもたちに届けることができました。
修理前の椅子 ➡ ネジのカット ➡ 磨き上げ ➡ 塗装の仕上げ ➡ 子どもさんに届けました。
今回の活動で主として引っ張っていただいた山本涼介キャプテン、田中陽南太サブキャプテンから以下のコメントを頂いています。
山本涼介キャプテン(2年・作業療法学科)
今回、子どもたちの椅子を修理するという貴重な体験をさせていただきました。子どもたちの成長の手助けができればいいと思いながら取り組みました。
修理をする課程で大変だったところは、椅子に合うネジが見当たらず、材料集めが大変でした。工夫したところは、子どもたちがケガをしないように、椅子全体とネジにやすり掛けをしてすべすべにしたところです。
子どもたちに椅子を渡すときに、笑顔で受け取ってくれ、椅子を自分たちが治してよかったと感じることができました。今後も子供たちとの交流などが増えていくといいなと願っています。
田中陽南太サブキャプテン(2年・作業療法学科)
今回、このような機会を頂き、椅子を治す形ではありますが、地域の子供たちに関わらせて頂きました。
工夫した部分は、ネジの長さが椅子からはみ出し、子どもたちがケガをしないようネジの長さを切りました。ネジを切った切り口でケガをしないように金ヤスリ仕上げとコーティング、ネジが外れてしまわないように、でも折りたたみもできるよう接着加工をしました。コーティング剤は子供が食べる際に使用する椅子であることを考え、口に入っても大丈夫なコーティング剤を使用しました。修理を終えた椅子を渡した時に、子どもさんが満面の笑みで受け取ってくれたことがとても嬉しかったです!
今回の「素材を工夫する視点」や「目的に応じた修理方法」の考え方は作業療法士として重要なので、今後臨床場面でも活かしたいと思います。